Comment
ニコラス・ケイジ作品を進んで観なくなった今日この頃。 彼の私生活や借金問題だけが知られているが、それにしても出演作の数はすごい。 (何と100本目の長編作!) 今作「PIG」は大切にしていたトリュフ豚を奪われて取り返しに行く男の話。 派手なリベンジアクションを想像していたが思わぬところで人生を振り返る孤高の男をニコラス・ケイジが熱演。 アメリカ、オレゴン州の森の中で暮らすロブ(ニコラス・ケイジ)。 トリュフを採る豚を使い、バイヤーのアミール(アレックス・ウルフ)と取引して生計を立てている。 ある日、暴漢に侵入されトリュフ豚を盗まれる。 取り返すためにアミールとポートランドの街に降りるロブだが…。 ニコラス・ケイジは「グランド・ジョー」のような台詞が少ない作品の方が良い。 山小屋に暮らすロブの姿は薄汚れていて、豚を探すうちに撲られボコボコにされる。 顔が腫れ上がって血だらけになっても最後までその姿。 大きな体でゆっくり動く姿だけで怒りが表現できる。 話はチャプターに分かれ、そのタイトルが美味しそうだ。 ①「田舎風マッシュルームタルト」 ②「ママのフレンチトーストとホタテ貝の創作料理」 ③「鶏料理 ワイン 塩味のバケット」 こうしてロブのシェフとしての過去の栄華と辛い思い出がよみがえるシーンは好きでした。 結局、トリュフ豚を盗まれたきっかけはアミール。 最初はロブをホームレス呼ばわりして「FUCK!」連発の悪態だったアミールが変わっていく。 さらに怒りをためていたロブの最後の気持ちを想像すると何とも言えなかった。 リベンジスリラーとは違う、思わぬヒューマンストーリー。 (ジョン・ウィックとは違う) ニコラス・ケイジ作品としては好きでした。 はい、フレンチトーストには固いパンを使います。
4 likes0 replies