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あらすじからしてくだらないコメディかと思ってたら、すごいテーマのとんでもない傑作映画でした。 「PK」観た時も、宗教に対して突っ込んだテーマだったから本国インドの反応がどうだったのか気になったけど、この作品はもっと痛烈に宗教に対してガチンコ勝負を仕掛けてて、インドで問題作扱いになってたりしない?って思わず心配するほど。  そもそも主人公のおじさんが無神論者。この設定からしてインド映画的には中々びっくり。 このおじさんっていうのがとにかく口がうまくて、最初はおじさんの詐欺商売や屁理屈においおい〜ってなるけど、裁判で自己弁護をして神の代理人の宗教指導者たちを相手に論争を始めると、おじさんの屁理屈が見事に真理をついた話になってビジネスと化した悪しき宗教の鼻をへし折ってくれます。「寺院は店、僧侶は販売員」って台詞すっごい。  そんなおじさんの元にバイクに乗ったある人が現れるんですが、この人の存在がめちゃかっこいい〜!おじさんが宗教に対してガツンと一発食らわせる度にすっごく嬉しそうに笑うのが印象的でした。  最後に急に失速して終わって欲しくない映画だと思ったので、どうまとめるのか不安でしたが全然心配無用でしたね。 めちゃくちゃ皮肉なコメディでまとめてて笑える・・・けど笑えない。 "人々から宗教を取り上げたらどうなるのか?" この映画で提示されてた答えって多分もの凄く現実。  最後の最後で"あれ"を持つことすら許されないのかって思った瞬間は何だか急に不安になってしまいました。自分自身も無神論者だけど、多少なり神頼みとか安心を買いたい気持ちってあるじゃないですか。 そんな風に弱気になったところへ、すかさず「恐れず勇敢であれ」ってメッセージが出てきて、あ~も~やられたー!って感じです。 宗教ってある意味逃げとか甘えにも通じるものなんだなって気づくと、この映画で言うような信仰の仕方って結構ハードモードだよね?
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