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フェイスブックが出来るまでを、創作を交えつつ過去と現在を行き交う構成で描いた伝記映画。 構成も完璧だけど、何より凄いのは脚本と俳優の演技。アーロンソーキンの脚本はもう美しいとまで言える。オープニングの会話シーンとか最後の弁護士の一言とかもう最高。 元々かなり長尺の脚本だったため短縮を余儀なくされたが、出来るだけ台詞をカットしないために、俳優は皆早口で台詞を読んで時間を削っている。力技とも言える方法だけど、これが返ってテンポを良くしているし、ザッカーバーグたちの“只者じゃない感”を演出するのに成功している。 登場人物の描写に関しては特に本人たちから賛否があって、ザッカーバーグの台詞や性格、行動原理などは違う部分が多いようだけど、日本での宣伝文句の「天才・裏切り者・危ない奴・億万長者」に合った設定だと思うので、ただの凡人として描くよりは説得力があるしこれはこれでいいと思う。 フィンチャー作品特有の画面の色味や、トレントレズナーとアッティカスロスのレトロゲームっぽい音楽など、どこを取っても非の打ち所がない傑作。
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