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『帰らない日曜日』鑑賞。原作未読。第一次世界大戦後の英国での禁断の逢瀬の日。冒頭のカットで惹き込まれて、心身とも裸になる若い女性の瑞々しい感受性の世界へ連れていかれる。孤独と観察を武器にする作家の生き様の礎の話でも。文芸的な奥深さより監督の感性が前に出た美しく感覚的な女性映画に。 『帰らない日曜日』合わなかった『バハールの涙』のエヴァ・ウッソン監督。やはり思い入れと感覚表現が出過ぎで迂闊で退屈なところが多いが、接写、インサート、時間軸の遊びなど技巧は面白く個性でうまくまとめた印象。テーマを台詞で訴えるがその後の人生の見所が少なく宙に浮いた感じは気になった。全体に文芸路線のもう少し落ち着いた感じが好みだ。 『帰らない日曜日』の宣伝。「世界中の映画祭で絶賛」はほぼ出品マーク。「ロッテントマト100%フレッシュ」は2022年6月5日現在 77%(観客64%)。「カンヌ国際映画祭に正式出品『バハールの涙』で高評価」の星取は1点レベル、となかなか巧い笑 なおカズオ・イシグロ原作だと思ってたのは内緒です。
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