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てっぺい

てっぺい

1 year ago

4.0


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The Solitary Gourmet

Movies ・ 2025

Avg 3.4

Jan 11, 2025.

【松重豊映画】 松重豊が主演、監督、そして脚本も手がける。12年続くドラマの集大成は、笑いも料理もふんだんで見応えあり、そしてお腹が空く。 ◆トリビア 〇パリのエッフェル塔の前での五郎の「腹が減った・・・」のシーンは、円高の中、予算の都合で一度はプロデューサーに断られたが、松重の熱意により実現。そのシーンがクランクインだったといい「非常に幸先のいいスタートとなりました。」(https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/drama/entry/202407/15401.html) ○松重は、内田有紀の俳優としての底力を改めて実感したという。「編集中も含めて100回以上見ても、内田さんの芝居には泣かされます。」(https://hochi.news/articles/20250108-OHT1T51162.html) ○パリ在住の杏。松重はパリのシナリオハンティングの段階から杏に出演をオファーし、同時に美味しいスープ情報のリサーチも依頼したという。それに応えてくれた杏に「何度も親子役で共演をしていますが、持つべきものは“娘”だなと思いました。」(https://moviewalker.jp/news/article/1233603/) 〇松重は、オダギリジョーが監督・出演した「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」に、ラーメンを食べながらモノローグをしゃべる本作さながらの役で出演。松重「その貸しもあるので(本作のオファーを)受けてくれるかなという思惑もあった。すばらしい演技で返してくれた。感無量です。」(https://moviewalker.jp/news/article/1233603/) ○韓国の入国審査官を演じたのは「梨泰院クラス」のユ・ジェミョン。韓国を大きな舞台とする本作に「言葉の壁を越え、友情が芽生える作品にしたいと思ったときに、この人しかいないと恋焦がれて出演していただきました」と松重は説明する。(https://natalie.mu/eiga/news/593821) ○ 遠藤憲一がカメオ出演。松重はオファーした経緯について「(若い時から)役を取り合った、かぶっているキャラクターだった遠藤さんを、井の頭公園の上に善福寺があるので、善福寺六郎という役を演じて頂いた」と説明した。衣装も昔松重が着ていたものだという。(https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2025/01/10/kiji/20250110s00041000238000c.html) 〇本作でロケをした3軒は、すべて実在するお店で、店員もすべて本人。松重「皆さん演技が想像以上に素晴らしかった。パリのマダムなんて、どこの俳優だよって感じで。カトリーヌ・ドヌーヴかと思いました(笑)。」(https://nikkan-spa.jp/2056791) ○松重豊は本作での監督について、日本映画のシステムでやってきた座組に依頼すると、10年にわたりドラマを作ってきたスタッフが飲み込まれる事を危惧したという。「ならば僕が真ん中に入って映画畑の技師さんたちとテレビのスタッフ陣の橋渡しをしてはどうか」と考え、監督を務める決意をしたという。(https://www.cinematoday.jp/news/N0146810) ○パリにはシナハン(台本を書くための取材)から参加した松重。五郎のように、まさにどの店が良いかと食べ歩いたという。(https://gekieiga-kodokunogurume.jp/news.html) 〇“劇場版”ではなく“劇映画”のタイトルにも松重のこだわりが。映画としての物語を作り上げるため「ラブストーリー」「大冒険もの」、さらに社会を映す鏡として「今の日本から何か発信できるもの」と3つを主軸に構成。松重「こんな機会も一生に一度だけだと思ったので、やれることは全部盛り込もうと頑張りました。」(https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/drama/entry/202407/15401.html) ○構想から2年間、映画のことしか考えてない日々が続いたという松重。「公開日までどういう戦略でやっていくのか、PR担当の人たちと知恵を絞りながら模索してきた。本当に1月10日が待ち遠しいということにつきますね。」(https://www.chunichi.co.jp/article/1008024) ○ シリーズの長寿化に伴いスタッフの入れ替わりが進み「若手スタッフが育っていない」事が本作製作のきっかけ。若手スタッフの育成の場として映画を撮る話が浮上したという。(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/孤独のグルメ_(テレビドラマ)) 〇松重が飲食店で食事をすると、周囲から見られることも多く、ふらっと一人で食べに行けない人生になったという。「周りの人から井之頭五郎だと注目されると生きた心地もしなくなるので、人様の目線を外して食べられるような席があるかなどは確認するようになりましたね」(https://www.chunichi.co.jp/article/1008028) 〇12年続いたドラマはもはや自分と一心同体と語る松重。「けれども僕には、渥美清さんが車寅次郎役をまっとうしたような俳優人生は送れない。いっそのこと、映画にすることで決別しようと思ったんです」「僕ひとりではじめたプロジェクトなんで、全部の責任は自分で取ります」ときっぱりと言い切った。(https://www.gqjapan.jp/article/20250109-yutaka-matsushige-gekieiga-kodokunogurume-movie) ○主題歌を歌うザ・クロマニヨンズの甲本と松重豊は、東京・下北沢の中華料理店「珉亭」でのアルバイト仲間。松重は映画監督を、甲本はバンドマンを志して上京したといい「主題歌はどうしてもヒロト(甲本)にやってもらいたかった」と松重は話す。(https://natalie.mu/music/news/597441) 〇原作者・久住昌之は、本作で音楽の一部と、ある小道具の絵を描いたという。なお、ドラマ版ではバンド「The Screen Tones」として音楽を担当し、五郎の脳内で繰り広げられるセリフの脚本も手がけている。(https://jmagazine.myjcom.jp/category/japanesedrama/post000224/) ○松重にとっての日本の食べ物映画としてのベンチマークは「タンポポ」('85)。飲食店が大変な今の時代に、本作の主旋律としてタンポポへのオマージュをふんだんに盛り込んだという。(https://eiga.com/news/20250108/15/) 〇今作のメイン料理をオニオングラタンスープにした決め手になったのが、NHK大河ドラマ「どうする家康」で共演した松本潤からのひと言。「僕の友達のシェフを紹介しますから、ぜひ会ってくださいよ」と言われた松重が、現地の日本人シェフに会い、スープとの出会いに繋がったという。(https://book.asahi.com/article/15574561) ○TOHOシネマズ70劇場にて“濃厚とんこつラーメン”味のポップコーンが販売中。劇中の“究極のスープ”をお裾分けする趣向で、五郎が映画館で「胃袋に新しい歴史が刻まれる」ようにポップコーンを食べるコラボ映像も配信中。(https://www.oricon.co.jp/news/2360793/full/) 〇本作のシナリオブックが発売中。松重が同作に懸けた思いをつづった巻頭言、映画の名場面を紹介するカラー絵、さらに松重が映画「深夜食堂」の監督・松岡錠司、料理研究家・土井善晴とそれぞれ対談した模様も掲載されている。(https://natalie.mu/eiga/news/606934) 〇ドラマでは、フードコーディネーターを入れず、お店の料理を提供している。撮影時には「消えもの」担当が厨房で調理や料理を出すタイミングを調整し、食べかけの料理はアルミ箔やラップをかけて次のカットまでスタンバイ。その時の松重の感想を脚本に生かすため、モノローグを撮影現場で書き換えるのも「孤独のグルメ」ならではの作業だという。(https://www.orangepage.net/ymsr/news/daily/posts/13366) 〇ドラマは1回の撮影に7時間かかる。当初は撮影交渉でお店に断られることもしばしばで、初回の舞台だった門前仲町の「庄助」は監督の行きつけの店だったという。(https://www.kyodo-tv.co.jp/special/井之頭五郎役は松重豊さんしかいなかった『孤独/) ◆概要 【原作】 原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる同名漫画 【監督・脚本・主演】松重豊 【出演】 内田有紀、磯村勇斗、杏、塩見三省、オダギリジョー、村田雄浩、ユ・ジェミョン(特別出演) 【主題歌】ザ・クロマニヨンズ「空腹と俺」 【公開】2025年1月10日 【上映時間】110分 ◆ストーリー 輸入雑貨の貿易商・井之頭五郎は、かつての恋人である小雪の娘・千秋からある依頼を受けてフランスへ向かう。パリに到着するといつものように空腹を満たし、依頼者である千秋の祖父・一郎のもとを訪れる。一郎は子どもの頃に飲んだスープをもう一度飲みたいと願っており、五郎にそのレシピと食材を探してほしいと依頼。わずかなヒントを頼りに、究極のスープを求めてフランス、韓国、長崎、東京を駆け巡る五郎だったが、行く先々でさまざまな人物や事件に遭遇し、次第に大きな何かに巻き込まれていく。 ◆ ◆以下ネタバレ ◆ ◆スケール パリ行きの機内から始まる冒頭(周囲の食べ物で悩み機内食にありつけない笑いが五郎らしい笑)。この冒頭が、これから始まる世界を股にかけた本作のスケールを予感させる。予算問題をなんとかクリアして撮ったというエッフェル塔前の“腹が減った”ポーズも印象的。ドラマが人気だという韓国を舞台にしたのも興行的に納得するし、梨泰院クラスの俳優もいい味を出していた(こちそう…サバでした、には吹いた笑)。長崎・五島も行けば、SUPで遭難、韓国の孤島に漂流するという奇想天外な展開。パリ・韓国・五島で行ったお店は実在し、しかも店員も本物という裏話も面白い。そして当然ながらどのお店の料理もあのモノローグでより美味しく見える。松重豊がやれる事は全てやったと豪語するのも頷ける、バラエティに富んだ内容だった。 ◆松重豊 よその監督ではなく、自ら監督を引き受ける事でドラマの世界観やスタッフを守りたかったと話す松重。本作がコケればドラマも辞めるというのだから、その決意はひとしお。スープを探すというテーマも食の映画として合っているし、お店以外でも研究所やガスコンロ鍋の手料理あり、ドラマファンに満足行くボリューム。「タンポポ」('85)オマージュのにくい演出もふんだんで、落ちぶれた「さんせりて」が絶品ラーメンを作り上げていく様子や、そもそもの店の作り、吾郎たちが並んで食すパーン映像は特にタンポポそっくり。松重が食映画のベンチマークと称する傑作の系譜を本作に引こうとするリスペクトが見えた。さらにはテレビ番組のくだり。キャラモロ被りのエンケン登用に吹くし笑、ドラマのセルフオマージュというアイデアも面白い。モノローグを口ずさみながらリハをする様子も、おそらくノンフィクションなんだろうと感心した。“劇場版”ではなく“劇映画”としたのも、なるほどそう見れば本作に散見されたご都合主義が少し和らぐ。脚本も手がけたという松重豊の、ここでも全力を尽くした感がひしひしと伝わってくる。 ◆ラスト パリのご老体が、スープを通じて生きる力をみなぎらせるラスト。別れた夫婦は、スープを通じてまたおそらく心を通わせる。ご老体の孫も、テレビ局の人間も、韓国の食の研究者達も、みんなが食を通じて幸せになっていく様子はやはり「タンポポ」の系譜を引きつつ、見ているこちらもスープを飲み干した後のように心が温まる。満足げにPCを閉じ、また街へ店探しに行く五郎の長回しエンドロールがいかにも本作らしい。ポストクレジットでいわゆる“第四の壁”を打ち破ってこちらに“腹が減ったでしょう?”と問いかけてくる五郎に意表を突かれつつ、五郎が入っていったのは焼き鳥庄助=ドラマ第1作で行ったお店。当時取材交渉に難航し結局、監督の行きつけに頼み込んだという第一店は、やはりそこが全てのスタートであり、本作が12年続いたドラマシリーズ全ての集大成だと訴えるよう。個人的には、“劇映画”の解釈が絶妙で、違和感はさほどなく楽しく見れたが、果たして世間の評価は…? ◆関連作品 ○「それぞれの孤独のグルメ」('24) ドラマシリーズ特別編。毎回ゲストが登場し、五郎と店で交錯する、松重自身の企画発案・プロデュース。lemino・U-NEXT配信中。 ○「孤独のグルメ Season7」 エピソード9、10で韓国出張。Netflix配信中。 ○「孤独のグルメ 2019大晦日スペシャル 緊急指令!成田~福岡~釜山 弾丸出張編!」 韓国出張。Netflix配信中。 ○「タンポポ」('85) 松重豊が本作に多数のオマージュを入れたという作品。ラーメンが食べたくなります。配信情報なし。 ◆評価(2025年1月10日現在) Filmarks:★×4.2 Yahoo!検索:★×4.0 映画.com:★×3.8 引用元 https://eiga.com/movie/102073/ https://ja.m.wikipedia.org/wiki/孤独のグルメ_(テレビドラマ)