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邦題は「ぼくが旅に出た理由」です。 主人公のピール(エミール・ハーシュ)が5歳の時に父親は兄二人を連れて家出。 ピールだけ残されて母と二人で寄り添って暮らしてきたが、ある日母は亡くなる。 純粋で無垢なピールは25年ぶりに兄二人を探す旅に出る…そんなお話。 5歳だったピールは母親の過剰な愛情で育ち、文字通り「乳離れ」が遅い。 (何と10歳までおっぱいを与えられていたとか) 母子は世間から孤立していたせいか社会性も育たなかった模様。 でも優しいピールは母親の具合を案じながら家の仕事をしていた。 ここまでピールの背景は詳しくなく、彼がどんなふうに成長をしてきたかはわかりません。 母の亡き後に家のローン返済のために「流れ者」に部屋を貸し、ルームシェア状態になりますが、最初はピールが騙されてしまうのではと思ったけど良い刺激にもなったよう。 後半でピールが兄を一人ずつ訪ねて25年ぶりの再会を果たすのは良いシーンです。 もちろんそれぞれの事情があり、特に次兄サムとのやり取りで涙を溜めるピールの表情はグッと来る。 でも昔サムに埋められた「GI. ジョー」の人形の場所を知りたがるシーンは笑える。 ピールにとって大事なのは二人の兄と「GI. ジョー」の人形! (すべて同列) これらがすべて生家に顔を揃えた時のピールの幸せそうな顔。 彼の純真な心に触れるうちに周りの者も落ち着く…そんなストーリーでした。 さて、エミール・ハーシュは大好きな俳優で作品のコンプリートを目指しています。 今回はちょっと変わった役どころでしたが、いつも哀しい深刻な作品が多いのでたまにはこんなのも良い。 赤毛で真っ赤なハーフパンツ、白いソックスとワラビー靴の服装が笑える、良い味わいでした。
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