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病院薬剤師の奮闘と苦悩と喜びを描いた病院ドラマです。 治療診断行為が許されない薬剤師が医師、患者さんとどう向き合うことが正解なのかを問う良心作です。 ☆第1話 糖尿病で入院している2人の少女に焦点を当て、彼女達の苦悩とそれを支える薬剤師の心の繋がりを見事に描く感動作です。 このところ石原さとみは、コメディ路線に舵を切っていましたが、彼女の作り過ぎた演技には違和感がありました。しかし本作の彼女は良いです。周囲の批判に負けず、患者さんの為に最大限の努力を傾け、患者さんの喜びや哀しみに寄り添い、泣き笑う主人公を見事に演じています。こういう彼女を待っていました。 ☆第2話 病院薬剤師達が薬の過剰摂取で自殺を図った中年男性と子供に苦い薬を拒絶されて困っているシングルマザーを助ける物語です。 今回は前回に勝る神回です。2つのエピソードとも心を揺さぶる内容で涙腺が決壊しました。 小林隆、佐藤めぐみのゲスト陣も素晴らしかったのですが、今回のMVPは主任薬剤師を演じている桜井ユキです。一見冷たい効率至上主義女ですが、実は患者のこと、薬剤部全体のことを良く考えている主任を鮮やかに演じています。このところ彼女は絶好調ですね。 ☆第9話 久しぶりに心に響く回でした。 育児ノイローゼから薬物過剰摂取になってしまった徳田エリを石原さとみが懸命に助けようとする姿を描いています。薬剤中毒に苦しむ徳田エリの演技が実に見事でした。地味目なバイプレイヤーですが、力を付けてきています。 ☆最終回 葵が治験の責任を取って分院に配置換えとなりましたが、相変わらず患者さんのために一生懸命走り回っている様子を描いています。しかし盛り上げようとして無理矢理配置換えさせたのが見え見えです。 本作は出来不出来のばらつきが目立っており、最終回は残念ながら不出来の回になってしまいました。 石原さとみは、これまでのイメージを払拭しようと頑張っていますが、全体的に平板な演技となってしまいました。それは彼女の責任と言うよりは脚本演出せいだと考えます。
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