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第二次世界大戦の初期、オランダに亡命していたドイツの元皇帝ヴィルヘルム二世(クリストファー・プラマー)の警護……本当は監視するためにナチスの将校ブラント大尉(ジェイ・コートニー)が着任。 そしてその屋敷のメイド、ミーカ(リリー・ジェームズ)と恋に落ちるお話。 ミーカも訳ありで本当の正体を明かせない。 ナチスの男とユダヤ人の女、立場の違う若い二人の行く末を中心に描いていますが、私は元皇帝サイドの話の方が気になりました。 クリストファー・プラマーのさすがの演技。 ドイツを追われ、オランダで暮らす日々ですが、今まで通りの威厳を保つ努力を感じました。 側近のジーグルト大佐(ベン・ダニエルズ)の押さえた献身ぶりも良い! それから、元皇帝の妻も夫の復権のために策を練ったり必死に交渉するのですが、最後は夫のためにこのままオランダに残り寄り添う決断をします。 その辺りの感情の揺れ具合がなかなか良かったな。 それから、ヒトラーの右腕と言われた親衛隊SSの幹部ヒムラー役がエディー・マーサン! 彼はああ見えて冷徹な役がうまいのです! と言うことで、若い二人の恋愛ものと言うよりさすがの名優の演技を味わう作品でした。 チャーミングな御老人を演じたらクリストファー・プラマーの右に出るものはいないです。
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