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ロック・ミュージカル「ヘアー」を「カッコーの巣の上で」のミロシュ・フォアマン監督が映画化した1979年のアメリカ映画 ・ ベトナム戦争中の60年代、徴兵されたオクラホマの青年クロードは、入隊前の2日間を利用して大都会ニューヨークを訪れた。彼はそこで、バーガーをリーダーとするヒッピーのグループと知り合い、すぐに意気投合。 ・ またクロードは一方で、上級階級の娘シーラと出会い、彼らは互いに惹かれ合っていくのだった。こうして楽しい2日間が過ぎ、米軍キャンプでの訓練に臨むクロードだが…。 ・ 60年代、ベトナム戦争により反戦ムードが高まるアメリカのカウンターカルチャーの象徴でもあるヒッピーと徴兵された若者の交流を描いた作品は、若者サイドからの痛烈な反戦メッセージだ ・ とにかく楽しんで生きようとするヒッピー。ラブ&ピース、ドラッグ、フリーセックス、長髪。「戦争に行って、人を殺すことに何の意味があるんだ」という彼らの叫びが色濃く描かれている。 ・ 若者の憤りが爆発した60年代、正否は別として、若者の力が枯渇している現代だからこそ、この時代の若者のエネルギーを目の当たりにすると、強く心を揺さぶられる。 ・ ミュージカル「ヘアー」は、ブロードウェイに初めてロックを持ち込んだミュージカルである。ロックこそが若者の心の叫びだった時代、本来のロックの持つパワーを芝居と融合させた「ヘアー」は、歴史的にも重要な作品だろう。 ・ ミュージカル映画だから音楽に注目がいってしまうけど、この作品はシニカルなストーリー展開も素晴らしいし、そこからの若者の奮起には感動を覚えた。 ・ “時代”というものが人に与える影響は計り知れない。この最も“時代”に若者が逆らった時代を描いた映画を観てエネルギーを分けてもらうといいよ
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