
Till
4 years ago

Ben-Hur
Avg 3.6
アカデミー賞で作品賞を含む11部門を受賞し、現在もアカデミー賞の史上最多受賞作品の一つである叙事詩的映画。 名作とは耳にしつつも、上映時間3時間42分に、60年以上前の作品ということもあってなかなか自分では手が伸びなかったのだが、BSで放送されていたのでついに鑑賞。まさかこんなに面白いとは。ベン・ハーの壮絶な復讐劇をベースに、ユダヤ人とローマ人の対立、家族や恋人とのドラマ、キリストの生誕や受難、様々な要素が絡み合った重厚な物語を紡ぎながらも、エンターテインメントとして抜群に面白い。画面全体から放たれる熱量に終始圧倒されっぱなしで、長尺を気にせず没入することができた。 そして白眉はやはり戦車レースシーン。ここは圧巻の一言。CGがない時代にどうやってこれほどダイナミックで臨場感のある映像が撮れたのか。逆に言えば、CGを使ってないからこそ演出できた緊迫感・リアル感なのかもしれない。一応「復讐劇」であるのだが、生身の「殺し合い」ではなく、公正(むしろちょっと不利)な「レース」で決着をつけるというのも痛快。ここは映画史に残る名シーンだと思う。 物語のテーマも「憎しみの連鎖を断ち切る」という、単なる「復讐劇」には終わらない、その一歩先を行ったものになっていたのも意外だった。確かにその着地点がかなり宗教的かつご都合主義的なのはちょっと気になるが、まぁキリスト教映画として割り切って観れば納得のいく結末であろう。 60年以上前とは思えないクオリティの高さで、アカデミー賞史上最多受賞にも相応しい傑作でした。