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やっぱりブルース・ウィリスは良いですね。 無骨だけど湿っぽく、どことなくセクシーで、くたびれた中年男役がこれほどハマる俳優はいないでしょう。そこが、他のアクションスターと一線を画す点で、製作陣も彼の持ち味を十分理解して、上手く料理している。 そんなブルース演じるジャックと対照的なのが、おしゃべりでやたらポジティブなエディ。しかし、彼もよくいるオモシロ黒人ではありません。様々な経験を通して、自分の芯をしっかり持っている。モス・デフの好演により、人間的な厚みがより引き出されており、素晴らしいキャラクターに仕上がっています。 この二人の友情と、爽やかなラストには思わずホロっとしてしまいます。 また、悪役の「ザ・いぶし銀俳優」、デビッド・モースの存在感も光っていました。 どちらかと言うと地味目な映画ですが、 『毎日が誰かの誕生日。生きてることに感謝』 『チャック・ベリーもバリー・ホワイトも犯罪者だった。誰でも変わることができる』 『救った側が救われた』 『遊戯王って知ってる?子供たちは大好きさ』 など、割と名言が多いです。 そんな中でなんとなく自分が印象に残ってるのが、バスを包囲中の警官が、隣の婦警に「ヘルメットを被ってないから頭を下げて」と言うシーン。 こういう何気ない1カットが作品に重みを与えるんですよね。 尺も101分とまとまっていて、非常に観やすい。さすがは名匠リチャード・ドナー。 映画創りのお手本のような作品だと思います。
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