
Schindler's Memo
6 years ago

Gravity's Clowns
Avg 3.3
究極の家族映画だと思う。久しぶりに新味のあるファミリー・ドラマを観た感じがした。 現実に進行しているミステリアスな事件のシーンと、この家族の過去の回想シーンで構成されており、特に回想シーンがそれぞれ感動的で、泣けてくる演出になっている。 父子、夫婦、そして何より兄弟のありようが強く問われており、この家族の軌跡を描くシーンそれぞれが、ごく一般的な幸福に包まれたものであるだけに、却って涙を誘う。 放火事件の真相や、遺伝子を用いた謎解き、そして見せ場の炎上シーンなどは、家族の回想シーンを盛り上げるための説明の部分を担っている。従って、ミステリーとしてこの映画を観ようとするのは間違いであり、事実、ミステリーとしてはたいしたこと無い。 ラストに向けて「兄」と「弟」が、それぞれ同じ人間に強い殺意を抱くのであるが、これが非常に説得力のある構図となっている。特に加瀬亮の「怒り」の演技は凄く、観ているこっちまで本気になって怒ってしまうほどリアリティがあった。 それにしても、森淳一という人、こんなに巧い人だったのか・・という感じがした。本作に関しては、 原作の力もあるのだろう。