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2000年製作のイギリス映画。 気になっていた作品で、視聴できる手段も少なく、DVDを取り寄せて観ました。 イギリス南部に住む高校生が16歳のクリスマスを過ごすために仲間たちとスキー旅行に出掛ける。 そこで遭遇した雪崩で助かったのはジェイクとスティーヴンの二人だけだった。 失意の中、岬から飛び降りて死のうとするジェイク、それを止めるスティーヴン。 「やることをやってから一年後のこの日に一緒に死のう」と決め、二人は一年を過ごす…そんなお話。 さっきまでバスの中でばか騒ぎしていた仲間たちが一瞬の雪崩で命を失う、それは多感な二人には大きなショックだと思います。 友達9人と先生、合計10人を亡くし気持ちが塞ぎ混むジェイク。 スティーヴンの提案で書き出す12個のやるべきこと、それは放火や強盗、ヘロインを打つなど犯罪絡みが多く観るのがしんどい。 「地球の緑化」のために植樹する辺りで、これはきっと亡くなった先生の願望か、と気付きましたが。 裕福で皮肉やのスティーヴンの態度よりも、ジェイクの家庭環境の大変さがちょっと切ない。 生活も苦しくシングルマザーの母はうつ病、幼い妹弟を支えるジェイクの日常。 今回の事故がなくても日々苦しい現実にぶち当たり希望が持てない暮らしは悲しいですね。 寄り添ってくれるカウンセラーの女性は何度も手を差しのべてくれます。 スティーヴンの方が投げやりに生きてきた印象だったけど、ジェイクの心の痛みは大きかったのでしょう。 途中で何度も仲違いしてもラストは岬に並んで立つ二人。 「アヴェマリア」♪の流れるシーンは見逃せない。 雪崩で一度目は奇跡的に助かり、ラストの結果も少し光を感じることが出来そう。 死にたい気持ちもわかる…、生きていく辛さは もっとわかります。 ジェイク役のアンドリュー・リー=ポッツの辛そうな表情やしぐさに何度も目を奪われました。 多感な青春期の精一杯の足掻き、その後に希望が見えてほしいです。
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