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映画とは、ドラマとは映像とは何かと考えた時に、それは「時間」を表すものであるということ。 視聴者はDr.マンハッタンのように過去も未来も現在も映像を通して同時に認識することができる。 ただそれは決められた順番で。 そういう意味では、物語というのは、何度観ても同じことが起きるわけで、運命的と言える。 我々視聴者は、ただただそのシナリオという名の運命に従って今起きていることを認識していくしかない。 それが映像作品においてどの作品にもいえる絶対的なセオリーであるが、本作は、その構造そのものをしっかりと理解したうえでストーリーが構築されている。 映画版になかったあの原作のイカがちゃんと出てくる。ある意味では、原作以上に納得してしまうラストであったし、これぞまさしく正義だと思えた。 ただ本作を理解する上では、原作コミックを読むことは不可欠であるため、万人にオススメできるものではないが、その原作コミックは、知れば知るほど面白いものなので、機会があれば読んでおいて損はないと思う。 そして原作コミックで消化不良を起こした分を今作で補うことができると思う。 しかし数年前ザックスナイダーが多額の予算をかけてつくられた映画版も無かったことにしてはならないとも思う。 今の時代にウォッチメンをやるならこうなるというものであるのは間違いない。
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