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ロバート・デ・ニーロが超能力者役、シガニー・ウィーバーが科学者とくれば我々が期待するのは当然両者による熾烈な「どちらが正しいのか?」論争でしょう。ところがこの映画は驚くことに、最後まで二人を対峙させることなく終わらせてしまい、後半は準主人公であるキリアン・マーフィーに焦点を当てるのですが、彼もデ・ニーロと緻密な頭脳戦を交わすことはありません。 このプロットとキャスティングで何故そこをぼやかすのか理解に苦しみます。前半一時間は科学者チームの日常生活を描写することに費やされ、どう考えても不要な下りの連発。後半は1度も顔を合わせたことのないデ・ニーロが執拗にキリアン・マーフィーを狙ってくるという展開で、まるで必然性も説得力もない話運びに呆れてしまいます。 最後に驚きのラスト!なんて謳っているようですが、これがあちこちにあった伏線をテキトーに処理してドヤ顔しているだけの最低のやり口で、映画のあちこちにあった謎の何の説明にもなっていませんし、これだけのキャストを投じておきながらこの低品質は完全に監督の責任です。
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