Comment
全米では酷評を受け、まるで評価されなかったものの、そこまでボロカスにけなす出来映えではないように感じました。そもそも原作は全7巻の大叙事詩でスティーブン・キングの代表作でもあります。 ところが本作のランタイムは100分にも満たず、内容も原作とはまるで別物。孤高の戦士ガンスリンガーと心に傷を抱えた少年の心の交流を主軸としたジュブナイルSFに置き換わっており、ファンからしたら「見たかったのはこれじゃない」、そうじゃない人からしたら「ザ・普通で見応え無し」の一作止まりなのが何とも悲しいところです。 しかし個人的には、あの珍作『ニューヨーク冬物語』を担当した脚本家アキヴァ・ゴールズマンの大胆な改編を施した発想力と、それにしてはそつなく起承転結をまとめたライティングセンス、イドリス・エルバの華麗な銃さばきが光るアクションシーンを美点として上方修正してもいいのでは‥と感じました。 それにしたってガンスリンガーに魔術が効かない理由や、少年に何故こんな特殊能力がそなわってるのかが最後まで全く納得できないなど、根本的に雑味が光る映画ではあるんですけれど。
7 likes0 replies