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猿が馬に乗る、銃で撃つ、喋る!リアル過ぎる猿の動きと、森や大地、雪山、自然災害まで、猿の生きる惑星の世界観が美しく表現されていて、まさに“猿の惑星”にいるような没入感。 猿の惑星シリーズを新しい解釈で描いた三部作(『創世記(ジェネシス)』('11)・『新世記(ライジング)』('14)に続く)の完結編。前2作に続いて主人公シーザーを演じるのはアンディ・サーキス。宿敵の大佐を演じるのは、二度のアカデミー賞ノミネート歴を誇るウディ・ハレルソン。特殊メイクではなく、モーションキャプチャ技術で、生身の人の表情や動作を猿のそれに合成しているらしい。 特筆すべきはとにかく映像のリアルさ。口の動きから毛並、水や血がしたたるところまで、1つもリアルさに欠けない。爆撃のシーンや自然災害のシーンも、常に画面上に猿がいて、でもどの猿もちゃんと猿らしい動作をしている。映像への徹底っぷりはピカイチだと思う。 家族を殺された主人公(主猿公?)シーザーが、その心を恨みに囚われていく事への葛藤が映画の軸になっていて、仲間の猿たち含め、物語が大きく転換していく様にも、作品としての深みがしっかりあると思う。 しょうがない事だけど、3部作の完結編という事で、自分も含め前作を見てない人には、このシーンがどういう意味があるのか、この登場人物がどういう背景があるのか、予備知識がない分、吸収に時間がかかる部分があったのが残念。
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