Comment
◇Watch Blu-ray on OLED TV◇ ★死ぬまでに観たい映画1001本《第4版》選出★ 【思い出映画】 ◇ずっと見惚れていた映画◇ 当時の『羊たちの沈黙』を取り巻くあの【熱】は何だったのだろう、と今でも思う。 アカデミー賞からして、本作が猟奇殺人事件を描くスリラー映画であるのにもかかわらず主要5部門を授賞。かくいう私も、その授賞式を、衛星放送契約していなかったのでわざわざ知人に頼んで録画してもらってまで観た。アカデミー賞授賞式の放送を観たのは後にも先にもこの時だけだ。 さて本作について、多くの人がまず最初に脳裏に思い浮かべるのはハンニバル・レクターに扮したアンソニー・ホプキンスの怪演だろう。 もちろん、そのことには全く異論はない。彼は本作におけるもう一人の主役。アカデミー会員が彼に与えたのも【主演】男優賞だった。 しかし、私はそれ以上にジョディ・フォスターに釘付けになった。 それまで彼女を知らなかったわけではないのだが、本作での彼女は、その美貌がひときわ際立っているように感じ、「なんて綺麗なヒト」とずーーっと見惚れていた。 今回、もう10年以上振りに観直したのだが、やっぱり見惚れてしまった。 そしてもう一点、ずっと思っていることがある。 本編における真の殺人鬼、バッファロー・ビルを演じたテッド・レヴィンは、普通なら観る者に相当強烈なインパクトを与えている筈なのに、アンソニー・ホプキンスの影にきれいに隠れてしまって、なんだか観るたびに不憫に思ってしまうのだ。 今回もやっぱり不憫だった。 不憫といえばもう一人、ブライアン・コックス。 ご存じの方も多いと思うが、彼は、アメリカ本国において『羊たちの沈黙』から遡ること5年。マイケル・マン監督による『刑事グラハム/凍りついた欲望』で映画史上初めてハンニバル・レクターを演じた俳優だ。 なぜ不憫なのかは推して図るべし。 私ももはやどんな感じだったのか、ただぼんやりと、限りなく普通のオッサンだったような記憶以外、忘却の彼方だ。 ちなみに『刑事グラハム/凍りついた欲望』は「レッド・ドラゴン」の映画化作品だ。
34 likes0 replies