多発性硬化症になった主人公と、元自転車レース選手で、晩年妻を亡くした事で世捨て人のようになっていた義父が、お互いをなじりあい忌み嫌いあっていた関係から、闘病しながらのトライアスロンのトレーニングを通じて、心を開きあい、信頼関係を築きながらレース完走を目指す実話ベースのストーリー。 主人公と、妻の父親というなかなか映画で描かれる事の少ない関係が新鮮。 また、一方的に病気である側の主人公の物語を描くわけではなく、2人の関係を通じて、心を閉ざしていた義父が人生を取り戻していく感じが、綺麗事ではなく、2人の遠慮のないやりとりなどで少しづつ近づいて行く様子が丁寧でとても良いです。 病気とスポーツとかはよく描かれる題材ではありますが、レース完走のシーンはその父親との絆がとても感じられて感動でした。 実話なのがさらに良いです。