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年老いた喜劇役者と若きバレリーナの純愛物語の傑作です。 足が動かなくなり、自殺を試みたバレリーナを喜劇役者が救い、献身的に看病し、叱咤激励するのですが、彼の言葉一つ一つがまるで哲学者の名言のように心に沁みました。素晴らしい脚本です。 バレリーナから愛を告白されたものの、将来ある彼女のために身を引いた喜劇役者を情感たっぷりに演じたチャップリンは、俳優としても素晴らしい才能の持ち主です。 ボードビリアンとしての実力は全く衰えていませんでしたし、バレエの演出までこなし、映画史上屈指の名曲であるテーマミュージックまで作曲してしまう彼の才能は、空前絶後だと思います。 昔本作を観た時は若造でしたから、主人公の心情は理解できませんでしたが、今の私には良く分かります。 昔はバレエのことを全く知らなかったのでバレエシーンは漫然と流し見していました。バレエのことを多少心得ている今見返すと本作のバレエシーンが見事なことが分かりました。本作はバレエ映画としても一級品です。
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