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新幹線内という密室が恐怖から安心に、外が安心から恐怖に、その逆にも次々と変わる心理転換の連続。またその恐怖を通して様々な人間性がぶつかり合う“パニックヒューマン映画”。 韓国で'16年の興収一位を記録、世界156カ国から買い付けのオファーが殺到したらしい。 密室にいる事の恐怖、逆に密室にいる事の安心感、それらが次々と入れ替わるのがこの映画の面白い特徴。同じく、外にいる事の恐怖と、外にいる事の安心感の対比もあって、新幹線内にギュウギュウに詰め込まれたゾンビの画がいくつも出てくるが、そのガラスが破られて、一気に恐怖に変わる、そんな心理転換の面白さがある。 画力も随所で強い。ゾンビがなだれ込むシーンや、俯瞰からの大量のゾンビ、特にそのゾンビが最後、列車に◯◯するシーンは圧巻!この映画の本気度が見える。 せっかく助けに来たのに、ゾンビの疑念を抱かれたり、排除されたり、主役のソグ(コン・ユ)が次第に人間的になっていったり、ゾンビの恐怖を通して様々な人間性を描いているのもこの映画の特徴。最後に生き残る人物にもちょっとした意外性。 ただし残念だったのは、随所に見られる「なんでその行動取る?」感。登場人物が比較的多い分、個々の背景を描ききれずによく出る傾向だと思う。
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