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原子力発電所の撮影中に起こった事故と闇に葬り去ろうとする組織の話です。 古い映画ですが、緊張感が半端なく退屈な場面が一度もありません。 公開がスリーマイル島原発事故の12日前という恐ろしいタイミングで世に送り出された映画で、7年後のチェルノブイリ原発事故や20年後の東海村JOC臨界事故を思わせるシーンもあります。 原子力は人間の手に余る存在であり、序盤の知識を持っているはずの発電所職員の慌てる姿が恐怖でした。 しかも問題がある事を知りながら損得勘定優先で見て見ぬ振りをする企業役員等の描写も実際にありそうな場面で恐怖を煽ります。 日本でも原子力は安全を強調している時期に東海村臨界事故が起き、作業工程の裏マニュアルでウラン溶液をステンレス製のバケツを使い手作業で入れていたという杜撰さには大変驚かされました。 この映画は脱原発で有名なマイケル・ダグラスが製作・出演と大きく関わっており、この映画を世に出すにあたっての決意が感じられます。 311を経験した日本人としてぜひ多くの方に観て欲しい作品です。
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