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2019年110本目は久方ぶりに中田秀夫監督自らがメガホンをとった『リング』シリーズ最新作の『貞子』。 これまでに松嶋菜々子、中谷美紀、仲間由紀恵、滝本美織、石原さとみ、山本美月と数々の美女を食いもの(物理的な意味で)にしてきた映画界きっての「女たらし」貞子の次なる獲物は池田エライザちゃん。それにしても貞子が出てきて人を呪い殺して終了、という初作からの基本プロットをいい加減少しは変化させる気がないのかと呆れてしまいます。今回も全く代わり映えはなく、ストーリーとしての楽しみは皆無です。 むしろ貞子のレプリカみたいな少女を登場させたり、現代的な要素を反映させようと偏見だけでこしらえたユーチューバーを取り入れたりと、変な設定を足した結果、逆に脚本がつまらなくなってるのが致命的です。それにしても何だか貞子も年をとったせいなのか、昔に並べてやり口が温くて。 全然人は殺さないし、境遇の似た女の人を見るとすぐ感情移入しちゃうし、わざわざ動画にヒント散りばめて「私はここにいるよ」なんて青山テルマかよって話ですし、しかも隠れ家が東京からジェット船で二時間の伊豆大島でめちゃくちゃアクセス良いからお財布にも優しい。 少なくともこんな温情措置の貞子は誰も期待してないわけで、「来る、きっと来る~♪」なんて言われても「いやいやいや!貞子さん大丈夫っす、マジで今人足りてるんで。」って合コンにすら参加させてもらえない状況だと思います。次は音だけでなく、心底我々を恐怖でビビらせてほしいものですね。
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