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ちさ

ちさ

6 years ago

4.0


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It's Only the End of the World

Movies ・ 2016

Avg 3.3

解釈次第でいくらでも変わってくる映画 ドランの作風だなと思う 誰一人と「完全な悪人」が存在しない だからこその苦しみが揺蕩うのがドラン映画の魅力だと思う このタイトルに「たかが」と付けたドランの感性が好きすぎる ドランの映画は映し方や演じ方だけじゃなくて曲も洗練されてる 「たかが世界の終わり」 言葉通り、ルイの世界が終わる映画 それは命が尽きるという意味だけじゃなくて そばにいて支えてくれる存在のはずの家族が、どの瞬間でもルイを苦しめる ルイの苦しみを聞こうとも理解しようともせず、それぞれの人間が故意に、または無意識にルイに役割を与えてその役をこなさせようとする 微笑むルイの悲しみを見ようともしない 愛した人の死も、孤独も、昔の思い出さえ土足で踏み込まれ荒らされてルイのせいにされる 誰もがルイの口を閉ざさせ、ルイ自身にも思い出にも歩み寄らず、挙句に愛した"ルイの彼"の死を唐突に突きつけられる 彼の世界は、叶いもしない口約束と「伝えたかったことを伝えない選択」を終幕に閉じた 兄の横暴さの理由は「トムアットザファーム」のお兄ちゃんと似た理由なんじゃないかなと思う 閉鎖的な場所から出ていけないもどさしさ 妹が求める愛や居場所は確かに普通の事だと思う 母親の心配や苦悩 それぞれの登場人物の気持ちに理解出来る一片が存在するからこの映画の苦しさを感じ取ることが出来る ドランの魅せ方は逸材すぎる