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LAヒッピー探偵物語。ハードボイルドじゃなくて生卵のようにストーリーもキャラクターもゆるゆる流動的。どちらかといえば腐った卵か?でもそこがグルーヴィーだぜ。 今回のホアキン演じる社会不適合者は話の通じる社会不適合者(笑) ナレーションがまるで小説の地の文のような、脚本の補助のような、観客の声の代弁のような感じで新しいなと思う。この女の子も、もしかしたらヒッピー特有の勘の良さから来る幻想かもしれないしと思うと余計に面白い。 でもストーリーは全然分からない。マンソン教団が〜とかセリフで良く出るからチャールズ・マンソンとか調べて、そっかワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの頃かぁと思ったり、インヒアレント・ヴァイス(固有の瑕疵)とはアメリカ資本主義における家賃を払う側の弱者のことなのかなぁって考えたり。 地元の脱税歯医者集団と麻薬カルテルと民間精神病院がズブズブの関係だったり、そこに資本主義と共産主義とスパイの話も混じってほんと訳分かんない。一連の事件に風穴を空けるジョーカーがホアキン演じるヒッピー探偵で、どこにも属さない一匹狼で利益を求めなかったからから、スパイの夫を妻の元へ返せたのだなというカタルシスはあるけれど。 この監督のワンカットと定点とスーパースローズームと音楽が好き。あと作品に合わせて画質が違うところ!(本作はちょっとザラザラでノスタルジック)
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