これはもう一言でいってめちゃくちゃつまらなかったです。とにかくストーリーがありきたりすぎて、何一つ真新しさを感じません。 そもそも「娼婦として生計を立てていた一介の主人公が、何故か腕を見込まれて一気にボスの右腕として活躍する」という設定があまりに現実離れしていて受け入れられないです。しかも何で頭の右側をソフトモヒカンに刈り上げた銀髪なんでしょうか。さっぱり意味がわかりません。 この手の作り物めいた荒唐無稽さは韓国映画でしばしば見受けられますが、振り切ったバイオレンス描写や主人公に課せられる過酷な試練を通じて醸し出される圧倒的なドライブ感によって、違和感すら感じないことがほとんどです。 ところが本作ときたら、仲間の裏切りや実の母と明かす下りを含めて話運びがありきたりかつ鈍重極まりなく、爽快感の欠片もありません。予告編ではアクションシーンを売りにするような宣伝でしたけれど、全く見せ方も上手くなく最後も中途半端に締めくくられただけで非常にモヤモヤが残りました。 正直なところ、B級どころかC級と呼んでもいいレベルの愚作です。主演のキム・ヘス姉貴をスクリーンで目の当たりにしたい方はご覧になると良いでしょう。