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いかに人が愚かな歴史を歩んできたかに改めて気づかされる作品だった。ナチス政権と人種差別に焦点をあてた内容で、舞台は第二次世界大戦直前のベルリン五輪、アメリカ代表選手として出場した主人公を中心に、偏った思想の蔓延した世界を実にリアルに描いていた。しかし、そんな暗い背景がありながらもこの映画は決して暗い話ではない。偉業をなした実際のオリンピック選手が題材であるため、戦争映画などとは少し違った視点で見ることができる。重たい内容でありながら、見た後にこれだけのスッキリ感を感じられているのは、"人種差別"や"政治"といった問題を乗り越え"スポーツの在り方"というものを説いた作品であるからだろう。
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