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ジュネ

ジュネ

6 years ago

4.0


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First Love

Movies ・ 2019

Avg 3.3

2020年45本目は、三池崇史監督が久しぶりにオリジナル脚本で挑むラブストーリー『初恋』。 ------------------------------------------------------------ 出てくるキャラクターが誰も彼も皆、映画の主人公を務められそうな曲者ぞろいで非常にワクワクさせられます。不治の病に冒されたボクサーと追われ身の少女、「お勤め」を果たして出所した昔気質のヤクザ、悪知恵の働く小悪党と汚職警官、新敵対勢力の中国マフィア、復讐に取り憑かれた狂気の女…これだけの登場人物がいるにも関わらず、全員にちゃんと見せ場が用意されているのが見事ですし、お互いの相関図も分かりやすく整理されています。 ------------------------------------------------------------ 物語の主軸はレオとモニカが「自らの生きる意味をもう一度見つけるまで」といったところなんですが、本作の場合あまりに他のキャラクターの存在感が大きすぎる上、騒ぎも派手になる一方。全てのきっかけを作ったはずのモニカも、事件に「巻き込まれる側」の第三者になってしまうんですね。こうなると普通は主役のメンツ丸潰れなんですけど、本作は最後に「最高のエピローグ」を付け足すことによって、もう一度彼らを主人公の座に復活させてみせます。 ------------------------------------------------------------ ベタにベタを掛けあわせたようなシンプルな話運びながら、この粋な計らいで私の心は完全にノックアウト。久々にド真ん中豪速球で清々しい気持ちになりました。日本映画は単純な話すら大げさな演出や長ったらしい説明ばかりでクドいと感じてしまうことが多いですが、『初恋』レベルの映画が当たり前のように作れないと、映画産業ではどの国相手でも負けっぱなしでしょうね。