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2019年209本目は最近シネマート新宿でやたらとお目にかかります、ヒョンビンの主演作『王宮の夜鬼』。 -------------------------------------------------- 夜の鬼とは言いましてもその正体はゾンビで、『新感染』の大ヒットに便乗しようとした魂胆がまる見えです。ここにドル箱スターのヒョンビンとチャン・ドンゴンの共演を掛け合わせ、現代ではなくかつての王朝を舞台として、王位継承争いを絡めた決戦の火蓋が切って落とされます。こんな書き方をすると非常に面白そうですが…意外にも薄味な仕上がりに。 -------------------------------------------------- 要因としてはヒョンビン演じる主人公が最後まで大したカリスマ性もない放蕩息子にしか見えない点、仲間との共闘を軸に据えながらも大したチームワークも発揮できずに死亡シーンだけがやたらと感動的に演出され、かえって冷めてしまう点などが挙げられます。なかでもチャン・ドンゴンは悪役をやらされながらも、ゾンビを利用して王位奪取を企むという、「誰がそんなバカな作戦考えた?」と言いたくなる役回りで、もったいない限りです。 -------------------------------------------------- こうした話運びの弱さを繕おうと、なんとか戦闘シーンだけは頑張っていますので、ヒョンビンがゾンビ相手に大立ち回りをキメるところを見たい方は要チェックだと思います。
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