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かなり質の高いホラーサスペンス映画なのだが、日本では劇場未公開だったらしく、知名度も低い。老婦人のヴァイオレットの脳卒中で身動きが出来ない夫ベンを看護するため屋敷に住み込みで働くことになった主人公キャロラインが徐々にヴァイオレットを不審に思うようになり、最後には衝撃の事実を目の当たりにする...。という内容なのだが、ラストのどんでん返しが凄い。自分なりに推理しながら見ていたが予想を裏切る結末だった。ベンが『HELP ME』というSOSのメッセージを残して逃げようとしたり、過去にこの屋敷で黒人の召し使いが殺害されていたり、フードゥーという呪術の存在など様々な伏線が散りばめられておりそれを一気に回収するラストは秀逸。また、劇中のホラー演出というのは少ないし全く怖くないのだが、見終わった後に考えてみるとゾッとするようなシーンがあり、他のホラー映画にはない異質な怖さがある。これは2回目の観賞だとまた違った視点で見れると思う。しかしながら、ラストスパートまでは主に謎を解いていくミステリー要素が強く、ホラー映画としては何も起こらなさすぎるので少し退屈ではあった。ともあれストーリーはよくできているし、そこらのホラー映画を優に超える『恐怖』を体験できるので、絶対に見て損はしない作品だと思う。
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