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何となく残片的な記憶もあるのだが余り詳しく覚えていない本作を再鑑賞してみた。監督は李相日。 李相日監督の他の作品で観た事があるのは 「69 sixty nine」「フラガール」「悪人」「怒り」「ブルーハーツが聴こえる」となる。うん、一定水準以上に面白い作品ばかりでなのである。 そんな監督のキャリア作品と比べても変わり種のような赴きのある作品だ。キャストは加瀬亮とオダギリジョー。そして、栗山千明。偶然にもバスジャックに居合わせた3人だ。 劇中のオダギリジョーの台詞が妙に刺さる。 “拳には拳を” “世の中には想像力を” 想像力と言うのが本作でのキーワードかのようにも思える。復讐代行業として暗躍する姿が更に引き込まれる要素も大きいとも感じた。 それと、非日常的な事柄が多く映像的にも魅せられる。何だか…黒沢清が描きそうな世界観にも通じるような気もした。同じオダギリジョーが出演している「アカルイミライ」辺りと。うん、でも黒沢清はもっと、じめっとした感じでもあるのだが雰囲気はある程度は近いものがあるのかも知れない…なんて。 とにかく、李相日監督には、たまにはこういう世の中を皮肉ったかのような作品も観てみたいと感じてしまった今日この頃である。フジファブリックの“蜃気楼”も雰囲気に合っていて良いと思える。
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