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なつみ
3 years ago
Those Snow White Notes
Series · 2021
4.0
純然たる音アニメ。 「音」にこだわり、「音」が作り込まれている。 今まで見てきた楽器アニメの中でも、単純に「ずっとこの音を聞いていたい」と思わせてくれる系。 音源で聴くのでは意味がなく、指や線の描写や合いの手で入る口元のアニメーションがカッコいい。 演奏中の表情にもう少し変化があると完璧だった。 梅子の唄との伴奏、若菜ちゃんとの兄弟合奏、師匠である松五郎の音と雪自身の音のうねりの違いなど、音へのこだわりが圧巻でした。 あまり共感されないと思うけど、EDが素晴らしいですね。(なぜ加藤ミリヤだったのか謎だけど) 奏者の血が線に通っていく、奏者と楽器が一体化していくあの感覚が、抽象的な描写で描かれていてゾクゾクした。 最後に雪と若い松五郎が対面するのもエモすぎる。 余談ですが、OPのBURNOUT SYNDROMEさんは、「真っ白に燃え尽きる」と「ましろのおと」を掛けているんですかね? 途中で変えないでずっとBRIZZARDで行って欲しかったなぁ。東北の灰色の海の描写が好きです。 声優さんの津軽弁も◎ 東北なまりをよく聞いてた私の耳にもしっくり来た。 【全話視聴後】 かなり珍しいタイプの最終回だった。 (おかげで、最終回だと知らずに、続きの配信を待ち続けてしまった…。) 普通、結果がどうであれ、大会の中で自分の課題やコンプレックスを乗り越えるヒントを見つけて、明るく前向きに終わるのが定石だと思うんやけど、これはその逆。 「人に聞かせる」ことをしてこなかなかった雪の、「自分の音とはなにか?」という命題が大会や仲間、ライバルとの触れ合いを通して、言葉になり顕在化する。 大会で入賞したことで、掴みかけた自分の音を母親に壇上で真っ向から否定されて終了。 アニメではコンプレックスのなかった雪が、成長して壁にぶち当たることができるまでの過程が描かれたということか。 最後、Blizzardになってて良かった! 今になってみれば、OPの変更は、仲間との青春と、自分の音を探す雪の苦悩との、書き分けだったと納得できたりもする。 とにかく音にこだわった良作だった。 三味線の音を抽出して聞きたいな〜。
This comment contains spoilers.
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