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ミシェル

ミシェル

5 years ago

5.0


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Bruce Almighty

Movies ・ 2003

Avg 3.5

単純明快なコメディかと思いきや非常にメッセージ性の強い作品である。 人生において、壁にぶつかる度になんでもかんでも神に助けを求め祈るのではなく、自分の力で奇跡を起こせ!我々は自分の中のパワーに気づいていないだけだ!というのが本作の重要なメッセージだ。 本作には聖書に出てくるような全知全能の神がいたり、「神を試すな」という発言があったり、モーセの十戒のオマージュがあったりなど、キリスト教色が非常に強い。そしてそれに傾倒している信者を批判しているような内容の映画ともなっており、事実宗教団体から反発があったとコメンタリーで監督が発言しているが、それでも公開に踏み切ったのは非常に勇気がいる行為で好感がもてる。 シャドヤック監督は宗教こそ否定していないものの、宗教にのめり込むのは良くないという主張をしている。 確かにその通りである。 宗教にのめり込むが故に自分の力ではちっとも打開しようともせず、神頼みをし、他力本願になっていくのだ。たとえ神が祈りに応え、願いが叶ったとしても、物語中盤から終盤でもあるように皆の願いが叶ってしまい、その反動で世界は混乱し、暴動が起きてしまう。 願いとはある人にとっては幸運でもある人にとっては不幸なのである(映画の中では恋人を喜ばせるためにした行為が大災害を招いている)。幸運と不幸は常に密接に関連しているのだ。 未公開映像の中でモーガン・フリーマン扮する神曰く「人は自分の本当の願いは自分でもわからない」らしい。 発言の前後には、神の力で宝くじに当たっても、それが必ずしもいいとは限らず、それがきっかけで家族と和解できなくなってしまった、という話も出てくる。 映画終盤では、主人公ブルースが人々の祈りの声を無視し「自分たちでなんとかしろ」と突き放す発言があるので、現実世界で神にのめり込んでしまった信者たちは自分たちが否定されたような気になり怒りが爆発してしまったのだろうが、私は監督を支持したい。 私自身、人生は不確かな要素に頼ることなく、自分で打開していくべきものだと思っているので非常に楽しめた。 ある意味で、なにか特定の宗教に妙にのめりこんでしまっている人に観てもらいたい作品である なにかハッと気付かされることがあるのではないだろうか