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【脳史上最強のアハ体験】 冒頭からマーベルキャラの生みの親をR.I.P.する、マーベルのターニングポイント的作品。一作品内だけではなく、シリーズ作品全体に対する伏線回収の数々に、もう自分の脳史上最強のアハ体験。 ◆概要 「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」21作目、初の女性ヒーロー単独主役作品。出演は「ルーム」のアカデミー女優ブリー・ラーソン、「パルプ・フィクション」のサミュエル・L・ジャクソン、「リプリー」のジュード・ロウら。監督はライアン・フレックと、MCU初の女性監督となるアンナ・ボーデン。 ◆ストーリー 1995年、ロサンゼルスに空から落ちた女性は身に覚えのない記憶のフラッシュバックに悩まされていた。やがて、その記憶に隠された秘密を狙って正体不明の敵が姿を現し……。 ◆感想 まずは冒頭、マーベルのクレジット前に出される“Thank you Stan”にファンは胸が熱くなる事必至。マーベルコミックの編集委員、マーベル・メディアの名誉会長も務め昨年逝去したスタン・リーの映像が重ねられ、本作がマーベルにとって色んな意味で1つのターニングポイントとなっていることをうかがわせる。 作品としては、想像してはいたものの、シリーズ全体をカバーする絶対的な“エピソード0”感。後付けで製作されたはずのスタートエピソードながら、シリーズへの違和感のない伏線回収の数々と、次回作への更なる伏線。内容的にも興行的にもこれ以上の正解はないと思う。よくもここまで緻密に考え込まれたもんだとスタンディングオベーションしたくなる。 また、シリーズの功労者であるニック・フューリーがなぜ眼帯をしているのか?アベンジャーズがなぜアベンジャーズという名なのか?シリーズファンの脳の隅をくすぐるような、今作で描かれる細かいマーベルの回答、しかもその意外なコミカルさにもニヤニヤしてしまう。 ニヤニヤで言えば、登場するネコちゃんの可愛さ&想定外の存在感にもニヤつく事間違いなし笑。グースと言う名のあのネコちゃんは、調べると実は「トップガン」主人公の相棒グースから名前をとってあり、ブリー・ラーソンが猫アレルギーの為、あれだけの登場尺がありながら、実は共演してないのだとか笑(https://theriver.jp/cmarvel-goose/) ◆以下ネタバレ◆ ここまで肥大化したアベンジャーズシリーズの世界観。そのエピソードゼロがどう作られるのか、どう発想されるのかに注目だったけど、なるほど。シリーズ最強の戦士が1番初めに誕生していて、それは宇宙規模で活躍するヒーローであるからしばらく地球を救いには現れていなかった、そしてついにアベンジャーズひいては地球の危機に際して地球に帰ってくる。。 単純に思えるけど、シリーズのどのキャラも潰さず、世界観を壊さず、さらに次作(最終作?)のエンドゲームへの最強のつなぎにもなっていて、今作が作られたタイミングも何もかも、内容的にも興行的にも完璧すぎる。なんだかマーベルの組織としての完成度に恐怖すら感じるレベル。 内容についても申し分なしの迫力&アクション。インディペンデント系映画の印象が強いブリー・ラーソンが、どこまでシビれるアクションを披露するのかも個人的注目点だったけど、まあなるほど、CGも手伝ってきちんと迫力ものになってました。冒頭のジュード・ロウとの組手しかり、宇宙空間を飛び回り、さらに弾丸となって宇宙船を破壊してしまうもうカオスな展開も、彼女のイメージをいい意味で払拭する、愛嬌のあるアクションに仕上がってたと思う。 すいません、ただ個人の乏しい読解力のため、なぜヴァースがあれだけの力を持つ事になったのか、フラーケンが結局何者なのかが吸収出来ず…一部消化不良。 個人的に初のスクリーンX(3面マルチスクリーン)での鑑賞で、劇場の方に勧められ最後尾で。3面がスクリーンというか、両サイドは白めのただの壁。正面のスクリーンと投影色が違うし、非常口のマークも浮かんでいるし、思ってた程の没入感ではなかった。少しハスだったので、真ん中で見るとまた印象も違ったのかも知れない。
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