
てんぞー

Ultraman Zearth
Avg 3.1
Mar 22, 2025.
ウルトラマン30周年作品。 初タイアップ、初オリジナル映画と初尽くしの記念碑的作品。その後のウルトラマン作品の展開にもけっこう影響を与えているような気もするので、ウルトラマンの歴史の中でも重要な作品かもしれない。 物語の大筋はオーソドックスで王道なウルトラマンをやっているが、いかんせん登場キャラと作風がひとクセありすぎる。 主人公のゼアスからして病的な潔癖症で体が汚れると戦えなくなるという致命的な弱点持ちで、変身前後共にずっと頼りない。ゼアスの成長譚も今作のテーマなので、そこは大いにクローズアップされる。イマイチ頼りないウルトラマン像というのも今作が初で、ゼアスには妙な親近感がある。 敵側もいかつい見た目に反して名前が可愛いコッテンポッペと鹿賀丈史が面白すぎるベンゼン星人のコンビで中々アクが強い。特にベンゼン星人は人間体のゼアスが働くガソリンスタンドにたびたびやって来てはパワハラとモラハラを繰り返す嫌な奴だが、鹿賀丈史の存在感と良い声のおかげで大物の風格がある。 味方側では、やはりとんねるずの2人が目立っている。どちらもキャラ作りがどうかしているというか、コントで演じたようなキャラそのままで、当時のとんねるず人気が窺い知れる。でも流石に監督はもう少し演技指導した方が良かったと思う。 あと防衛隊の紅一点、星見隊員が可愛い。けっこう理不尽な根性論者で、何かと情けないゼアスの人間体:朝日隊員を根性論で説き伏せて潔癖症を克服させたりしていた。フルートホルダーで常にフルートを身に着けており、いい雰囲気になると急に吹き出すのが面白い。 特撮部分では、街の破壊シーンはほとんど無し。その代わりアクション面はかなりガチで、格闘戦のキレは凄い。潔癖症を克服した後は徒手空拳でコッテンポッペもベンゼン星人もコテンパンにするなど、強いゼアスが見られる。最後までの溜めが大きいので、この活躍はなかなか熱い。 その他、初代ウルトラマンのレギュラー俳優がゲスト出演していて楽しい。毒蝮三太夫の「ババアみてえな湖だ」は名言だと思う。何気に小林昭二の遺作の一つで、小林氏最後のウルトラマン出演作品だったりと、何かとメモリアルな映画だった。