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「不協和音だらけの裏人種差別ホラー。」 アカデミー賞脚本賞受賞。本職がコンビの芸人というジョーダン・ピールの初監督作品。白人の彼女を持つ黒人の主人公が、実家へ挨拶に行くが、、という導入。 これは面白かった。前半の不気味な雰囲気で何がおかしいのか分からないけど何かおかしい不協和音ぶり、からの後半の伏線回収とカタルシスのバランスが良い。何を言ってもネタバレになるんでここではあまり語るコトがないなあ。ただ怖いだけじゃなく、主人公クリスの親友ロッドがコメディリリーフとして存分に発揮してるのも良い。 黒人差別排他主義どころかやたら黒人を持ち上げる彼女の家族とその周りの人達だが、逆に嫌味に聞こえるイヤ〜な感じが出ているのも上手い。まあこの人達は本心で言ってるんだろうけどさ。 繰り返し見てみるとココも伏線だったのかってなるのも唸る。アッサリしてる部分もあったり、分かりにくい伏線も多いと不満もあるにはあるが、 十分楽しい快作ホラーだった。 以下ネタバレでチラホラと。 —————ここからネタバレ————- 細かい伏線がたくさんあるのがこの映画の上手さ。例えば冒頭、クリスにまで身分証を求められた時、何で運転してないのに見せないと行けないのと警官に詰め寄ってた場面、あれ普通にローズが勝気な性格を見せる場面なだけと最初は視聴者に思わせておいて、記録が残るのが困るだけだったという。他にも使用人が常に帽子を被ってるのは手術痕を見せない為とか。解説サイト見ないとちょっと気付けない伏線もあるが、またそれも2度美味しいと言えば美味しい。 映像特典にもうひとつのエンディングがあったが、バッドエンドであまり救いがないのがホラーらしくて良いんだけど、やっぱり親友がここぞと来てくれた(それでももうちょい早く来いよと思ったけど)、本来のエンディングのが救いがあって良かったよ。監督GJ。
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