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スチュアート・ゴードンが監督・脚本を務めた1985年公開のホラー映画。 H・P・ラヴクラフトのホラー小説『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』 を原作とする本作は、死体蘇生の血清を発明したマッド・サイエンティストが暴走していく様子を描いた作品。この変態科学者ハーバード・ウェストを演じたジェフリー・コムズの存在感が作品を引っ張っていると思います。マッド・サイエンティストと聞いてまずイメージするような風貌とはかけ離れた、なんなら気弱なイケメンにも見えるルックスですが、理屈と悪知恵で相手を封じ込むズル賢さと意地でも研究を進めたがるサイコ感で形成されたこのキャラクターにはピッタリですよね。また本作は”常軌を逸したゾンビ演出の数々”からホラー・コメディとしても認知されています。描写はどれもエグいものばかりですが、それがどんどん過激になっていく中盤以降は同時に面白さも増していきます。最も印象的なのはやはり「切断された自分の首を抱えてうろつくヒル博士」でしょう。クライマックスに至ってはゾンビ映画というよりも『遊星からの物体X』に近い!映画版オリジナルだという、人間の愚かさを感じさせるあのオチも好きです。 本作はB級映画を多く手掛けたエンパイヤ・ピクチャーズの数少ない大ヒット作品だったそうです。「なんじゃこりゃ」のオンパレードですが、色んな工夫やアイデアが詰め込まれた楽しいホラー映画でした。 あのオチの為のその色だろ。
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