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2020年142本目は、女優イ・ヨンエが14年ぶりにスクリーンに復帰したサスペンス『ブリング・ミー・ホーム』。 ------------------------------------------------------------ 韓国では子どもの虐待や失踪事件が多いせいなのか、この手のストーリーの映画を頻繁に見かける気がします。個人的に子どもが惨たらしい目に合うのを見るのはどうも苦手なんですけど、韓国映画はきっとそれだけじゃ終わらない何かを残してくれるだろうと期待して鑑賞。ところがそんな思いも虚しく本当に「エグいだけ」の中身に軽く絶望する心中に駆られました。 ------------------------------------------------------------ 冒頭間もなく主人公のジョンヨンにとてつもない不幸が襲いかかりますが、こんなのはまだ序の口。とにかく登場人物が全員見渡す限りのクズばかりで、腹の底からムカムカムカムカして不愉快で仕方ありません。ここまで過剰な演出をする必要があるのか疑問ですし、単純に観客の憎悪を煽って最後に繋げるためだけに、無理矢理用意されたシーンだとしか思えないんですね。 ------------------------------------------------------------ その証拠に「幼児虐待」というヘビーな題材を扱っておきながら社会的なメッセージは何一つ感じられず、終盤はB級映画も同然の殺人鬼との追いかけっこになっていてガッカリしました。イ・ヨンエも14年ぶりのカムバック作品にどうしてこれを選んだのか不思議で仕方ないものの、彼女の熱演ぶりは確かに迫力があります。私からすればこんな末路じゃ全然気が晴れないですけど。
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