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★死ぬまでに観たい映画1001本《第4版》選出★ 【マイ・4K UltraHD Blu-ray・コレクション】 【思い出映画】 ◇ロバート・デ・ニーロのファンになった映画◇ 二代目ドン、マイケル・コルレオーネことアル・パチーノが終始むつかしい顔をしている本作は、アカデミー賞でいえば続編ながら一作目に続き異例ともいえる作品賞を受賞した。 しかしながら、一作目の【助演男優賞】に続き、またしても、今度は【主演男優賞】のノミネート止まりだったアル・パチーノにすれば、内心複雑な思いがあったのではないだろうか。 それほど、若き日のヴィト・コルレオーネを演じたロバート・デ・ニーロは鮮烈だったのだ。 本作は、若き日のヴィトと、現在のマイケルのパートが交互に描かれていくのだが、若く活き活きと仲間とともにのし上がっていく青年ヴィトと、変わりゆく時代の中、ファミリーを守っていくために苦悩するマイケルとの落差があまりにも大きく、どちらのほうを観ているほうが楽しいかというと、やはりヴィトのパートで、マイケルのパートではどんよりしてしまうのだ。むろん、けっしてつまらないのではなく、しっかり観応えがあるのだが、とにかく、ほぼ全部デ・ニーロに持っていかれてしまっているのだ。 そのデ・ニーロ。 周知のように本作で助演男優賞のオスカーを獲得し、一気にブレイクした。 もう200%納得だ。 何回観てもひたすら素晴らしい! 私は、本作のデ・ニーロを観て、完全に彼のファンになった。本作を初めて観たとき、映画の中で、歳を取るにつれ、だんだんとマーロン・ブランドのヴィト・コルレオーネに似てくる姿に 「ああ、マーロン・ブランドに声と顔付きが似ていたから、起用されたんやな」 と思っていたのだが、それが大きな間違いで、劇中での彼の姿は、(今や死語になってしまったが)彼の徹底した役作り【デ・ニーロ・アプローチ】の賜物であることを程なく知り、心底感嘆したのをよく憶えている。 とにかく、若き日のロバート・デ・ニーロのとんでもないカッコ良さだけでも観る価値がある映画と思う。 4Kについては、その恩恵を顕著には感じなかったが、ひさしぶりに観ていて、途中【INTERMISSION】が出てきたのが、そんなことすっかり忘れていたので何だか新鮮だった。 ま、200分の映画だしな。 【2022年5月7日 15年近く振り】
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