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star4.0
製作・監督アルフレッド・ヒッチコックによって製作された1959年のアメリカ映画 ・ キャプランという男と間違われて誘拐されてしまった広告マン、ロジャーは、謎の人物タウンゼントからある仕事への協力を要請される。そして、人違いが判明すると今度は泥酔運転に見せかけて殺されそうになる。窮地を脱したロジャーは、翌日、真相を確かめようと国連ビルへ赴くが、そこに現れたタウンゼントは全くの別人だった…。 ・ サスペンス映画の神様ことアルフレッド・ヒッチコックのサスペンス映画なんだから、面白さは保証されているようなものだ。オープニングからしてかっこいい。「めまい」や「サイコ」でもタイトルデザインを担当したソウル・バスによるもの。いま観てもお洒落だ。数々の名作のタイトルデザインを担当したソウル・バスだが、味の素や紀文食品といった日本企業の企業ロゴまでデザインしている。 ・ 主人公が人違いにより窮地に陥りながらも、真相を追うという展開。例によってバーナード・ハーマンの音楽が完璧に主人公が追い詰められていく情景にマッチしているから、スリリングで息を吸う暇もない。追い詰められてるのに、美女の誘いに乗っちゃう軽さは笑えた。まあ男だから仕方ない。 ・ 主人公のロジャーが「Singing In The Rain」を鼻唄で唄っていたが、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー製作の作品なので、代表曲をこっそり登場させてるんだと思ったらにやけてしまった。こういう知らないと楽しめない小技を使ってる映画って好きだね。映画ファンにだけ向けたシーンなのだろう。 ・ ロジャーを演じたケイリー・グラントは、ダンディを絵に描いたようなスター俳優だ。追い詰められてもパニクらず、女性の尻を追いかけるのが基本なのだ。尻を追いかけられる峰不二子的なイヴを演じたエヴァ・マリー・セイント。セクシーで若い黒木瞳といった感じだ。 ・ 主演から脇役まで幅広く演じ続けた“無冠の帝王”ことジェームズ・メイソンが悪役なのもいいし、ジャック・ニコルソンに演技を教えたほどの名優マーティン・ランドーのデビュー作でもある。お馴染みのヒッチコックのカメオ出演もあるが、珍しく二回も登場する。一回目は簡単だけど、二回目を自力で見つけてほしい。 ・ ヒッチコック作品のサスペンスは芸術だ。オープニング、ひとつひとつのカット、音楽、俳優、脚本といい素晴らしい。あら探しをする方が難しい。サスペンスの教科書にして、サスペンスの完成形がヒッチコック作品なのだ。サスペンス好きなら、ヒッチコックは必ず通る道なのだ。
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