
北丸
The Match
Avg 3.3
Aug 10, 2025.
日本の将棋はかなり長いこと観戦して来たので、囲碁の手の意味は全くわからないながら「勝負事の映画」として楽しめた。日本棋院と韓国棋院の繋がりや文化や歴史的なことを越えての日韓の囲碁界の歩みも含めて、感動がある映画だ。 囲碁のルールや手の意味がわからなくても、作り手の巧みな演出や二人の演技力でちゃんとわかるので大丈夫。この映画、細部に至るまで丁寧に作り込まれて(安っぽい背景が1コマもない)素晴らしい。 内弟子、疑似親子、疑似家族関係としての情と、勝負師としての痛みや苦悩、感情に翻弄される師匠をイ・ビョンホンさんが好演している。弟子役のユ・アインさんも、感情の揺れが表情に出ない男という難しい役を好演。脇を固める俳優さんたちも安心安全なベテラン揃いなので、どちらかというと地味な映画のはずなのに最後まで目が離せなかった。靴紐を結んでやる師匠の不器用な愛情と、それを受ける弟子の不器用な愛情が交錯するシーンはちょっと泣いちゃったよね…… 最後のほうベテランの鋭い踏み込み対局は、二人の表情も相まって熱すぎた。台詞なんて全然ないのに、表情だけで見せて行くスタイルは韓国映画の真骨頂だし、俳優と観客がそれだけ信頼されていることに嫉妬まで覚えそうになる。あのシーンに小煩く台詞なんて入ってたら興ざめだもの。 しかし、あの頃の韓国ではタイトル戦をあんなラフな服でやっていいんだ……と思うとムズムズが止まらなかったなw 将棋では絶対に許されない格好だ。高校生でもタイトル挑戦時は制服ないしはスーツが規定になっており、ノーネクタイで対局する人も見たことがない。80年代90年代でもそれは同じ。同じく将棋観戦してる連れ合いと「こんなラフな服で対局させるなんて師匠は何やってんだ」と呟いちゃったw たぶん規定にないからあれでよかったんだろう(というか、実話ベースなので服装も史実に寄せてるはず)が、ハラハラしちゃってそこだけがノイズw あと、弟子、兵役あるんかーい!ってなった。国宝級の囲碁棋士のはずだけど、そこは例外なくか~という。(実際には彼のための特例規定ができたらしいってのは後から調べた)