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1955年新藤兼人監督が当時43! 新藤監督らが設立した近代映画協会作品 新藤監督の原点源泉真骨頂!!人間の根源 本質をこれでもか これでもかと 切り撮り あぶり出していく心眼は この作品でも見事に 描かれています! キャスティングにしても商業的意義もど返しの新藤兼人監督の近代映画社独立映画によくこれだけの名俳優陣を集められたものだと、、私の中では豪華絢爛!新藤監督愛一筋の乙羽信子さんは 言うまでもないですが、、東野英治郎 菅井きん 宇野重吉 殿山泰司 浜村純 左卜全  ストーリー上 男という役に芦田伸介 って、、!? 看護婦役に奈良岡朋子 佐々木すみ江  北林谷栄 とにかく 昭和の日本映画 テレビドラマの屋台骨を支えてこられたスゴ腕役者さんたちの 名熱演!! 物語は戦後の昭和30年〜 令和のいまもなんらかわらない 資本主義社会が生み出した格差社会が生み出した貧困からなる苦しくも厳しい切迫した日々の生活、、、作品のテーマは 切実で重く 暗く、、悲しい、前半は 主演の五人の家庭の事情を 個々の説明は短い尺ながら 明解に 残酷に 切実に 描写し 後半は 五人が貧困からの一発逆転個々の事情打開のために短絡的な犯罪へ手を染めて行くくだりを巧みなカメラワークと緊張感ある描写と演出で観るものをグイグイ引き込んでいきます  昭和の日本映画界の巨星 黒澤明監督が プロ野球界の長嶋茂雄なら さしずめ 新藤監督は 野村克也監督か!! 殿山泰司さんの妻役で若き日の菅井きんさんの ほぼセミヌードに近い 肢体を魅せてくれるの が 心なごむ唯一のシーン、、、人間の傲慢さ 弱さ  そして誰にも立ち入れない深く尊い情愛 そこには社会的弱者の立場にたった目線で 管理側 体制側の人間を切り取り 物語の結末にもあえて大きな救いや 解決の答え 安っぽい大義名分な手を差し伸べるようなことはせず真実の中の心実原点を真っ直ぐ突き詰めていくことで  観るものにひとすじの絶対消えない光の輝きを魅せてくれる 新藤監督の 映画監督魂ここにあり!!   またひとつ新藤監督の傑作を初観賞しました!
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