
uboshito
3 years ago

The Good Doctor
Avg 5.0
シーズンを続けて見ているうちに、主人公のサヴァン症候群に何の感情も持たなくなる。最初は感じていたであろう多少の違和感も、一切なくなる。このドラマの意義は、そこにあるようにも思えてきた。もはやサヴァンは添え物程度の扱いになっている。 クレアの進路については確かに視聴者としては残念だけど、物語の中のクレア自身にとっては「当たり前の選択」のように見える点も秀逸。どうも今回に関してはキャストの都合で降板ということではなく、物語上、クレア自身の転機を考慮した結果、という印象が強い。S5でカムバックするらしいし。まあどういう理由にせよ、ものすごくすんなりとしたフェードアウト具合には舌を巻いた。 本作の最大の特徴は、このクレアが中心となって、アメリカ人的なものの考え方があちこちで描かれること。「親子間で許すとか許さない」とか「私の生き方に干渉しないで」などといった話は、日本人にはなかなか理解できないけど、個人主義の進んだアメリカならではの価値観で、これは羨ましく思う。 もちろんアメリカにだって同調圧力がないわけじゃない。それでも「私は私」という考えに戻れるし、それを個人として主張した時に受け入れようと周囲に努力してもらえる環境は、人が一生を生きる上でとても大事なことだと気づかせてくれる。 だからジェンダーの話やイクオリティの話が多いのはご愛嬌。でも説教くさいわけでもなく、毎話、大事なことに気づかせてくれる。S2あたりにあった中だるみは、シーズンを追うごとに解消されている。テレビドラマシリーズとしてお手本のような作品だと思う。