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2019年144本目はベニチオ・デル・トロの映画とはまるで関係ない、柳の下のドジョウ狙い?『ボーダーライン ソマリアウォー』。 主人公のジェイには全然危機感がなく、見た目はホントにただのやんちゃな学生です。現地で売られている強烈な薬物を接種したり、危険人物に自らアプローチをかけたり、あげくの果てにはギャングの頭の奥さんに惚れ込んだりする始末で、大胆を通り越した彼の無知・無自覚な態度にはひやひやさせられます。 地元民に根付いた文化や海賊側の主張など、ソマリアの新しい一面を覗く事ができる作品ですが、いかんせん絵が地味で飽きが来るのも早いのが致命的。ジェイのやってる事は大体がインタビューで話を聞くだけですし、取材への足掛かりが出来たかと思えば失敗も多く、ストーリーは非常に単調です。 まあ『キャプテンフィリップス』のようなとんでもない事件が起こることは稀でしょうし、本物のジャーナリストは地道な足取りが全てですから、本作はあくまでも危険な土地で職務に励む記者の姿を実直に捉えたかったということなんだと思います。その意気や良しではありますが、何とか変化をもたらそうと途中でいきなり始まるアニメパートは全くマッチしておらず逆効果でした。
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