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2020年109本目は、たびたび絶体絶命の窮地に追い込まれることで有名なハ・ジョンウ出演作『ザ・バンカー』。 ------------------------------------------------------------ 中国をどこまでも悪者扱いする過激描写には相変わらずビックリで、よくまぁこんな近い距離にいる相手を実名出して罵れるなと…日本には絶対できないですね。『テロ・ライブ』でもタッグを組んだキム・ビョンウ監督はまたしてもハ・ジョンウをとことん追い詰めていき、状況は目まぐるしく二転三転していきます。常に注目を惹き付ける監督のアイデアマン振りには脱帽するばかり。 ------------------------------------------------------------ ドローンによるカメラ視点を巧みに切り替えながら銃撃戦を見せていくシーンは非常に斬新で、これだけ多くの「ありがち」な映画が蔓延する中、やはり韓国は一歩先に行っていることを実感させます。ただ、「その戦火の中心にハ・ジョンウがいないのは何故!?」と首を傾げざるを得ません。なんと主人公は義足を壊されて身動きが取れなくなり、メンバーに指示を与える管制塔に成り下がってしまうのです。 ------------------------------------------------------------ これは流石に期待していた展開とは真逆でガッカリさせられる上、全体的にやりたい事・言いたい事が多すぎて散漫な印象です。序盤に退屈な政治議論で30分以上時間を費やすのは無駄ですし、最後の救出作戦は無理がありすぎて雑なCGについつい目が向いてしまいます。『テロ・ライブ』の時も感じたことですが、話の展開がどんどん暴走を始めて最終的に破綻しちゃうのが、良くも悪くも監督の持ち味かもしれません。
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