三部作として作る前提のストーリー展開で、2作目以降の伏線回収や進行もサクサク進んで楽しく見られました。 絶妙な陰キャのださい感じと専門家としてのこだわりを持って発言する彼らの個性が出てて、登場人物の誰もが魅力を遺憾無く発揮してた。完結編が1番深いし笑いの取り方もオリジナリティ出てて良かったです。 最後の食洗機と、大学生二人の会話で完全に心を鷲掴みにされましたね。最初はとあるイタリアンコメディくらいにしか思ってませんでしたが、いや〜良かった。 熱心な研究家たちにとって死活問題であるはずなのに、ずっと前から同じ問題を抱えたままな現状に対し一石を投じたい気持ちを具現化したものと感じます。 この作品を作ったからと言って何かが変わるわけじゃないけど、誰かの「この目で見てみたかった世界」は見られました。楽しかったし根深かった。 これは全ての作品に言えることですが、緻密に練られた設定にとやかく言う人は揚げ足取りたいだけという印象です。設定をいかにリアルに作ったとしてもただのお話なんだから、展開の強引さや諸説ある物事のご都合解釈ではなく、この作品で伝えようとしたことに集中するべきでは？つか常に白が黒に変わってしまうような可能性を持つ科学を、自分の浅く狭い知識で分かった気になって話す人が1番笑えるのでそんなに体を張らないでください。 この世にはどんな理由でも復讐心を抱いてしまう人がいるし、魔が刺す理由は何気ないことだったりする。普遍的な教訓とかって聞けば「当たり前だろ」なんて思うけど、自分が同じ状況に立って初めて己の愚かさを知って、先人と同じ結論に至ることができる。私は大事なことを思い起こさせてくれるこの作品に出会えて良かったです。 最後まで長文にお付き合いいただきありがとうございました。よければ三部作観てください。