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単に猫好きのために作られた映画じゃないな、というのがとても好印象。この間観た『わたしは、ダニエル・ブレイク』と重なったのは、英国社会の底辺をもがく人々の姿。ダニエルはこの映画の主人公のジェームズのように麻薬中毒からの更生プログラム中というわけじゃなかったから事情は違うけど、必死になんとか頑張ろうという姿に観ているほうはエールを送り続けるのだ。 奇しくもそのダニエルの映画の中の素敵なセリフ、「私が困っていた時あなたは私を助けてくれたから、いまあなたが困ってる時私があなたを助けたい」というのが、まさにこの映画のジェームズと、愛すべきボブという名の猫の関係。もちろん、ネコはヒトを助けたいと思ってるわけじゃなくて、あくまでもキミと一緒に居たいんだよ、とクールに行動してるだけなんだけれど。それがいいんだよね。 映画化にあたっては、原作にあるような“グレーゾーン”というか、わりとジェームズは生きるためにギリギリのことをしてたらしいことなどは省かれてるとのことだけど、そんなことはもうどうでもいいほど、ボブ(ご本人ならぬご本猫、とその何匹かのスタントマンならぬスタントキャット笑)がラブリー! …ジェームズご本人も、とある場面でカメオ出演してます、お見逃しなく!
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