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プロボクサー志望の青年と野良猫2匹との心温まるドラマ。 実体験を元にしたエッセイコミックを実写化するにあたり、 山本監督は多くのペット映画が持つ わざとらしさを極力排除しようとしています。 狙って狙ってようやく収めた「決定的瞬間」よりも ずっとナチュラルな猫の生態が、作り物であるはずのセットに 「猫と暮らす空間」のリアリティを与えているんですね。 気まぐれに2匹を拾ってきた兄の無責任さや 予防もせず外に遊びに行かせ放題だった主人公の不勉強さを 明確に否定しているのも好感が持てます。 この映画を観ても、これまでの犬猫映画のように 「私も猫飼いたーい」と感じる人は少ないかも知れません。 でも、私はそれで良いと思います。 犬猫と暮らすことは、抱え切れないほどの幸福をもたらすと同時に 胸が潰れるほどの悲しみも避けて通れないのですから。 犬猫を愛する方はもちろん、飼おうかなと思っている方や ペットを飼う前にお子さんと一緒に見たりするのも良いのではないでしょうか。
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