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【天才の頭の中に入る映画】 殺し屋は、体だけでなく格闘頭脳が天才的。その映像表現に、まるで自分もその頭脳に入り込んだようなワクワク感。笑いもあり、無駄に多い裸族な描写で、もはやこれは女子向け映画?笑 ◆概要 原作は、2017年度講談社漫画賞受賞、南勝久の同名コミック。出演は岡田准一、木村文乃、佐藤浩市、山本美月、福士蒼汰、柳楽優弥、向井理ら。監督は「めんたいぴりり」の江口カン。脚本は「GANTZ」の渡辺雄介。 ◆ストーリー 伝説の殺し屋ファブルは、ボスから1年間殺し屋を休業して普通の人間として生活するよう命じられる。偶然知り合った女性ミサキがある事件に巻き込まれたことから、ファブルは再び裏社会に乗り込んでいく。 ◆感想 最強の殺し屋である事の映像表現として、血塗られ荒らされた部屋で何が起こったのかをイメージしていく描写がピカイチ。岡田准一の無駄にストイックな脱ぎっぷりも女子向けサービス満点(?笑)笑いもふんだんで見やすいし、もちろんアクションも見もの。人を殺す事が良い意味でエンターテイメント化されている映画。 ファブルが荒らされた部屋から何が起こったのかイメージを作り上げていくシーンが、とにかく素晴らしい。殺し屋が主人公のこの映画ならではだし、何事でも突き詰めて極めていけばあんな事ができるのではとワクワクさせてくれる。 編集の話をすると、冒頭料亭でターゲットの数が数字で見えるシーンや、絡まれたチンピラに全てを分析しながらわざと負けるシーンが効いている。それらのシーンは、ファブルが殺しのプロとして、頭の中で天才的な分析を重ねながら格闘する事を観る側に理解させる実は大事な描写。その事を把握していることで、例のシーンでファブルの頭の中に何が起こっているのかが理解しやすく、ワクワク感がより増していると思う。原作未鑑賞なので分からないが、原作で想起されているのか、映画で足された表現なのか、どちらにしても素晴らしい。 笑いがふんだんなのも楽しい。海老原の大事な車に絶妙な間で乗っちゃうファブルとヨウコに笑ったし、いちいち猫舌なファブルはもちろん、もう佐藤二朗でしかない田高田も、他にない関西弁佐藤二朗を堪能させてもらいました笑。 そしてあと書き残すべきは演技。原作に忠実なのだろうけど、岡田准一の脱ぎすぎる脱ぎっぷり笑。この手の映画の割に観客に女性が多い気がしたのだけど、そんな口コミが広まっていたのかと勝手に勘ぐる笑。アクションのキレ具合もさすがでした。そして何やらせてもキャラを何倍にも引き立たせる柳楽優弥。刑務所で「暴れさせてもらいますわ」と顔半分影で吐き捨てるシーンがシビれました。 両足を突っ走ってビルを登るシーンはてっきりスタントなのかと思いきや、岡田准一自身のアクションなのだとか。どこまでスゴイんだ岡田くん。 これも続編確定かな?是非また第2弾でガリレオばりの天才的な格闘頭脳を映像として表現してほしい!
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