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英語の慣用句に、still waters run deep という言葉があるらしく、直訳で静かに流れる川は深い、意味としては「物静かな見た目の中に、非常に深みのある人柄が隠れている」だそうです。 この作品は、全体を通して劇的な山場という山場はあまりなく、全体を通して静かに進んでいきますが、その中に移民やLGBT、男女差別など現代社会の問題を含んでいる、まさにstill water な作品だと思いました。 娘の無罪を証明するために父親が奮闘する話と言ってしまえば、ありがちな内容だけど、そこにアメリカとフランス(マルセイユ)の言語をはじめとする文化の違いによる壁が設けられることで、全く違った新しい作品になっていました。 特に、それぞれが想像する○○ってこういう国でしょというステレオタイプが、笑いのシーンにも、苦しいシーンにもなっているのが印象的でした。 伏線の張り方も回収の仕方も違和感なくさらっとやっていて、構想10年と宣伝で謳っているのも納得でした!
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